みんなのくるりんキッチン

手間を惜しまずおいしさを追求し、全国学校給食甲子園への挑戦も

ページ番号1027118  更新日 2026年5月8日

全国学校給食甲子園に応募した給食の写真

給食が毎日時間通りに提供されるためには、多くの方々の力と連携が必要です。立川市の小・中学校全28校の給食を提供している「みんなのくるりんキッチン」。安全・安心でおいしい給食を日々提供している西調理場の真柳智子係長と管理栄養士の宮崎陽子さんにお話をお伺いしました。

作業工程の効率を守り、できるだけ手作りにこだわる

荷受け・下処理・調理・配送の工程を通して、学校へ届けられる給食。一日あたり東調理場では約8,300食、西調理場では約5,600食を提供しているため、大変な手間がかかりますが、なるべく手作りで提供したい、と管理栄養士の宮崎陽子さんは語ります。

「立川市は手作りの給食を大事にしています。 カレーは小麦粉とバターを炒めて、そこにカレー粉を入れてルウを作り、煮込んだ材料に加えて作っています。フライも揚げるだけの商品を購入しないで、魚の切り身に小麦粉つけてパン粉つけて、油で揚げるという工程を大事にしています。 オムレツなども卵を割るところから手作り。 手間はかかるけどその手間を惜しまないようにして取り組んでいます。」

人事異動で担当者が替わっても、前任の栄養士がそういう思いで作っていたことを共有しながら献立を立てているので、立川らしい学校給食の良さとして引き継がれているそうです。

2023年に東共同調理場が設立され、市立小・中学校全校が共同調理場方式に移行しましたが、その際には提供したい献立の想定案をいくつも出したそうです。「既製品ではない手作りの場合だとハンバーグの成型機やミキサー、パン粉をつけるためのスペースと動線も必要になります。中学校と小学校、2種類の献立を手作りするために、手作り準備室はどういう形がいいのか何度も検討を重ねました。」

大鍋で調理する様子の写真

1次審査通過!全国学校給食甲子園への挑戦

2006年から、年に一度開催されている全国学校給食甲子園。立川市は2024年に初参加し、翌年の2025年には応募総数1019件のうちの251件が通過した一次審査を見事クリアしました。

「1年目は応募した献立が主食、主菜、副菜の形ではない献立だったんですが、2年目は主食、主菜、副菜、汁が揃う献立で応募しました。ただ、その1食で学校給食の基準を満たすことってすごい難しいことなんですよ。たくさんの食材から選んで価格も考える必要がある。1食あたりの費用のことも考えなければなりません。なにより、子どもたちにその献立をおいしく食べてもらうことが大前提です。そのうえで、特に大変なのは、応募する1食だけで栄養バランスを取ること。学校給食では、ときには児童・生徒が喜ぶような料理、例えばフライドポテトやラーメンを出したりなどもするので、毎食毎食、栄養バランスの基準に完全に適合している献立を出しているわけではないんです。この 1食で勝負をかけるために、塩分、カルシウム、鉄などには、かなりこだわりました。豆腐より厚揚げのほうが鉄分は多い、カルシウムはキャベツより水菜で。」など、使用する食材の栄養素を丁寧に確認していったそうです。

学校給食が安全なものであるという当たり前を守っていく

「学校給食にとって一番大事にしなくてはいけないのは衛生管理です。その日に給食を食べて元気に帰って、明日また元気に登校することも学校給食の役割。給食は安心だと思って食べてもらうために細かく神経を使っています。それと同時に食材の組み合わせや献立全体の色、季節の食材を使うことも意識しています。それは旬の食べ物の味やおいしさを感じてほしいと思っているから。残菜が多いのは特に野菜料理ですね。かといって毎回みんなが食べる好きな献立を入れるというわけにはいきません。残りがちな豆類や海藻など、苦手な子どもたちが多い食材をいかに食べてもらうようにするか工夫しています」。

西調理場の真柳智子係長と管理栄養士の宮崎陽子さん
西調理場の真柳智子係長(左)と管理栄養士の宮崎陽子さん(右)

給食を通したコミュニケーション

人気の献立のレシピを紹介したり、年に何度か機会を設けて給食の料理をリクエストできる取り組みを行うなど、給食を通してのコミュニケーションも積極的に行っています。食育の授業で野菜のことを話すと、その日の給食の野菜のおかずが空っぽだということもあるそうです。「子どもたちが笑顔で給食を食べている姿が、一番自分が仕事をしていて嬉しく思う瞬間ですね。これからもその笑顔を守っていきたいです」。

お二人の話を伺って、立川市の学校給食は今後もさらに工夫を重ねておいしくなっていくのだろうと確信しました。今後も注目していきましょう。